2008年1月2日更新

本能のバリエーションと27のサブタイプ

 エニアグラムではパーソナリティは9つの基本タイプに分類されるが、これらのタイプとは別に本能のバリエーションと呼ばれるものがある。人間の本能には自己保存の本能と性的な本能、そして社会的な本能があり、人によってこれら三つのどれかがもっとも優位にあり、またどれかが盲点となっているとされる。

本能のサブタイプは身体の部位と対応する本能・感情・思考の三つのセンターのなかの、本能センター(腹)のなかにある欲求の種類について焦点が当てられている。

本能センターのなかには、自己保存欲求と性的(セクシャル)欲求、社会的(ソーシャル)欲求の三つがあり、これら三つは生物としての私たちの生存に欠かせないものであるとされる。エニアタイプとの関連で言えば、タイプの違いとは別に、どのタイプでもこれら三つのうちのどの欲求がもっとも優位にあるかということで、エニアグラムの9つの基本タイプはそれぞれ三つのサブタイプに分けられ、全部で27のサブタイプに分類されることになる。

◇自己保存本能
 生存のために不可欠なもの、生じ、安全、暖かさ、体がスムーズにホメオスタシスを保つための本能。巣づくりのような安全、快適、安心のもてるパートナーを選ぼうとする。個の生存に関する多くの不安を持つ。生活の中で基本的に必要なもの。お金や仕事にフォーカス。リラックスできない。家にいることが快適。快適な環境を求め、安定して予測可能な関係を作りたい。
(個人の生存、生き残りに関した事柄にエネルギーが向けら得る。安全、保護、基本的資源、金、住居、食料)


◇性的(セクシャル)本能
 親密になりたいという欲求。一対一の親密な関係を結ぼうとする。必ずしもセックスということだけではない。強烈でパワフルな関係を求める。相手と融合しようというような。いつも何かを探している。ここでは誰がおもしろそうなことをしそうか。魅力的か。アイコンタクトがあり、目が合う。独特の雰囲気をもっている。対象にフォーカスする。
(密接な人間関係に関した問題にエネルギーがフォーカスされる。特別な人々と関係を結ぶこと。性的親密さ、一致団結など。異性とは限らない。刺激の強い対象へのエネルギーの注ぎ方)

◇社会的(ソーシャル)な本能
 人は一人では生きていけない。社会的な存在である。社会的な結びつきを求め、そこで必要とされることを求める。グループの人と関わっていく。オープンで親切な感じのエネルギー。誰があのへんで何をしているか。親密さに関する問題を抱える。親密な関係が持ちにくく、人に近づき過ぎられると居心地が悪いエネルギーをひとりだけにフォーカスすることが難しい。

(社会、共同体、グループのメンバーに関連したことにエネルギーと関心が向かう。立場、役割、社会的承認、仲間意識など)

 これら3つの本能のうち、たとえば、自己保存欲求が盲点になっていると、自らの身の回りの管理などがおろそかになる傾向がある。性的な本能が盲点になっていると、一対一の親密な関係が結びにくい、ひとつのことに集中しにくいということがありうるし、社会的な本能が盲点になっていると、社会とのつながりという点が希薄になることが考えられる。

また、これら3つの本能のうちもっとも優位なところは、強みであると同時に、パーソナリテイが不健全になると、その本能もバランスを欠き不健全な出方をするということがいえる。

 リソ&ハドソンは“The Wisdom of the Enneagram”のなかにウイングのサブタイプとともに27のサブタイプの特徴を挙げているが、これら27のサブタイプについては、すでにイチャーゾの弟子であったクラウデイオ・ナランホが言及しているという。昨年(2002年)12月にラス・ハドソン氏来日のおり、ハドソン氏に尋ねたところ、そのような回答を得た。ハドソン氏は27のサブタイプについてのナランホの記述には多少混乱があったとしている。

 27のサブタイプ概観
 9つの基本タイプのうち、自分がどのタイプかおおよそしぼりこめたとしても、またそのタイプで間違いはなかろうと思っても、どうもタイプの記述にピンとこないものがある、何か違和感があるという場合、本能のバリエーションがわかれば、自分のタイプにさらに納得がいくと思う。もっとも、27のサブタイプはあくまで9つの基本タイプをベースとしているので、はじめから27のうちのどれかと探っていくことはあまり有意義ではない。

  

Witten by nakajima